竹林のゆとりブログ

山奥で生活し、日々の思いをつらつらと書くブログ。 IT、数学、アニメなど。

2016年の振り返り(アニメ編)

2016年も終わりということで

今年見たアニメ,漫画,ゲーム,小説を振り返ってみます.

せっかくなのでランキング形式で振り返りたいと思います.

注) 今年僕がみた,やったものを書いてあるので,2016年に発売されたものとは限りません.

10位 グリザイアの果実

グリザイアの楽園 -LE EDEN DE LA GRISAIA- - PS Vita

グリザイアの楽園 -LE EDEN DE LA GRISAIA- - PS Vita

さすが売れたゲームという完成度. 絵がきれい,OPがかっこいいことはもちろん, 声優もすごく豪華. 特に小嶺幸の声が大好きで,『この小嶺幸』を聞くだけでおお!とテンションがあがりました.

シナリオは小嶺幸ルートと周防天音ルートが好きです.

9位 僕のヒーローアカデミア

新しいヒーロ像を定義する作品. ヒーロとして持つ正義の重さとアンチヒーロイズムが読んでいて気持ちいい. 今後,どう終わらせるのかが気になる作品です.

8位 クオリディア・コード

00年代PCゲーム感のあるアニメ. 誰のため,何のために戦うのか,正しさって何? みたいなのを今風に問い直したアニメ. 僕の好みをリメイクしてくれた感があってよかった.

個人的には,以下が最高なので,見直したい.

  • 最終話の能登さんの演技
  • 悠木碧さんの戦闘シーンの演技
  • OP

7位 微熱空間

微熱空間 1 (楽園コミックス)

微熱空間 1 (楽園コミックス)

蒼樹うめ先生による,ほんわかラブコメ

少し天然ながらも,まっすぐな義理の姉弟の共同生活. 読むと(・∀・)ニヤニヤします. ほっこりしたい気分の時に読むと幸せになること請け合いの作品

6位 ロード・エルメロイII世の事件簿

Fate/Zeroのスピンオフ. ちゃんとFateの世界を保持しながら, 独自の世界を築いているのが◎

特に聖杯戦争に対する思い入れの強さと 主人公の弱さが生々しいのがリアルです.

5位 やがて君になる

百合漫画. 人を好きになる描写と好きな人を大事に思う描写 がすごく生々しくてドキドキする作品.

百合関係なく,読んでてドキドキでき, まだ3巻しか出ていないので,是非読んで欲しい作品です.

4位 掟上今日子シリーズ

掟上今日子の備忘録

掟上今日子の備忘録

ドラマにもなった推理モノ 西尾維新先生の作品はどれも癖があり, 妙に長いセリフや意味深なセリフがたくさんあるものですが, この作品はそういうものがありません.

だから,非常に読みやすい.でも,設定がちょっと異常なあたり,西尾維新先生の作品です. その異常さの塊である掟上今日子さんが鮮やかに問題を解決していくので 推理モノにありがちなものぐらさがなく読んでいて爽快です.

3位 ワールドトリガー

2016年評価が一転した漫画.まさに遅効性SF 戦略的,政治的に戦い,勝ちを目指す作品. ゆっくり状況を読み込みながら考えると面白い.

何度でも読み返したくなる.

2位 ワールドエンドエコノミカ

同人ゲーム. マネーゲームの極限に至る作品. 天才的な数学力を持つヒロインと感情や証拠を基にお金を稼ぐ主人公 のラブコメ.

リーマンショックを経験している人間には笑えない気がします. 『この世界は異常なんだ』を肌で感じれる作品.

1位 冴えない彼女の育て方

好きすぎてつらいです. 全ヒロインがかわいくてしょうがない. 7巻で苦しみながら戦う英梨々も,10巻で全力で主人公を否定する詩羽先輩も, FD2で絵について悩み語る出海ちゃんと真由も,アニメで空色デイズを歌う美知留も, 11巻でついにデレる加藤恵もかわいくてしょうがない.

一生懸命不器用にまっすぐなヒロイン達が,ものすごく好きです.

総括

ふりかえって見ましたが,ちゃんと好きなものを消化していった一年でした. 好きなイベントはきちんとお金と時間を割いて参加し.おもしろいものはちゃんと買った.

大事なものを大事といいづけたいので,作品の感想はゆっくりとですが書いていきたいと思います.

2017年の抱負

2017年は他が忙しいので,本やゲームをプレイする数は減ると思います.

でも以下の3つをやりたいと思います.

積みゲー消化

自分が好きだったものについて文章を残す

イベントの忘備録を書く

自分の好きなものを好きといえる世界に向け,これからもよろしくおねがいします.

『逃げるは恥だが役に立つ』を読んでみた

お久しぶりです.
1月程何もしていませんでしたが,年末なので3本ぐらい記事をあげます.

今回は『逃げるは恥だが役に立つ』の感想です.

ブームから遠い自分にも伝わる程ブームだったようで….

ブームになった原因も知りたくて一気に漫画を読みました.

前提として言うと,僕はこの漫画全然おもしろく読めませんでした. なので,なぜ面白く読めなかったのかについて 考察してみようかと思います.

面白くなかった理由

『面白くなかった』を正確に言うと,『心に響かなかった』です.

読んでいて,ストーリは流れていくのだけれど,心が全然動かなかった.

何を面白いと思って読めばいいのか見いだせないまま,最新8巻まで読み終わりました.

そうなった理由を挙げます.

設定の違和感.

1話を読んだ時から思っていたんですが,『みくり』さんスペック高すぎじゃないですか?

  • 問題発見
  • 解決策提案
  • 実際の行動

これが実際にきっちりできている. 第1話ですら,今の仕事を継続できない理由から, 対策を考え,偽装結婚という解決策を実際に提案している.

このスキルがある人が定職につけないという設定がありえないと思うんですよ. 引く手あまたとしか思えない.

そのせいで,この物語の世界観がありそうな世界じゃなくて, 物語に合わせたご都合主義の世界に見えてしまったんですよね.

優秀すぎるヒロインが仕事スキルはあるが,恋愛が苦手な,ステレオタイプの理系男性と の出会い方は設定の見せ所だと思いますが,

この作品ではその設定が無理やり作り出したかように見えてしまった.

だから,一歩引いて分析的に読んでしまい,面白い,どうなるんだろうワクワクという気持ちで 読めなかったことが原因に思います.

テーマ

この物語で時間を割いているのは, 『仕事と恋愛がうまく両立できず悩む女性』がどうやったら幸せな恋愛生活を送れるのです.

男性側もいろいろ言ってるシーンもあるけど,あまり深堀りされていません.

例えば,『平匡』が

  • 過去どんな人を好きだったのか
  • 恋愛からどう逃げてきたのか

は語られていません.

もっと言えば,『みくり』をなぜ好きなのかもわかりません.

逆に,女性側の話

  • お金をどうやってもらうか
  • 結婚後の生活
  • 子供

は何度も話が出てきていた.

自分は恋愛,結婚という行為を今後を見越した契約だと思っているので, 『まぁ悩むだろうな』は想像できるし,リアルな葛藤は経験がないために 共感しきれなかったのだと推察します.

考察

僕が面白いと思わない理由は上で十分ですが,この作品は非常に受けた.

それは『仕事と恋愛の両立で悩む女性』というこの作品に共感する層が 非常に増えているということなんだと思います.

身の回りだと,博士課程の女性の結婚/出産問題や研修女医の労働問題は聴いたことがあるぐらいでした. 博士や医者という世界自体が小規模なので, まだまだローカルな問題だと思っていましたが…,認識が違っていそうですね.

真剣にシステム面から結婚,労働を考察して,制度を変えていいべき時代が来ているのかと思います.

これから10年で結婚,出産,労働という概念がどうなるのか気にしておきたいところです.

今回はこんなところで.

このあたりをシステム的にまとめたい欲にかられているので,今度まとめてみます.

LiVE is Smile Always~NEVER ENDiNG GLORY~ in 横浜アリーナ参加してきました。

半年ぶりにLiSAライブに参加してきました。

www.lxixsxa.com

場所は横浜アリーナ。 5年前からファンの人間としては,アリーナを埋められるレベルになったのは本当に感慨深いものです。

今回もとてもよかったので、よかったと思うところを紹介します。

物語性

今回のLiSAのライブはLiSAライブでは初めて物語調でした。 ライブの開始では、二人の姉妹が喧嘩して仲違いして、別々に行動する動画が流れるところから始まる。ライブもMCを少なくして、動画がどんどん進む。

これの何が面白いかというと、ストーリがライブに存在したことで, 珍しい曲が流れたり,曲自体に新しい解釈が発生した。

例えば、以下の2曲。

  • 僕の言葉で
  • 変わらない青

ほんっとに久しぶりの『シルシ』以外のバラード. 僕はLiSAのバラードも大好きだったので、とてもうれしかった。 おそらく、『シルシ』は強すぎて、終わりを感じさせるからかと予想しました。 逆に、『僕の言葉で』、『変わらない青』はつい、やりすぎったことに対する反省 や後悔、大事な存在への思いを歌っているように聞こえて、雰囲気的に最適だったように感じた。

上の二曲はただほんのりと切ない、バラードというイメージだったので、 完全にイメージが変わった。

他も

  • Bright FLIGHT

いがみあった二人が仲良くなった曲。 その時の明るさを表現するためか、原曲よりもテンポがゆっくりだった気がする。

  • Hi Five

物語のハッピーエンドのシーンで流れたこの曲。 ただのかっこいい曲というイメージからハッピーエンドを祝福するような明るい喜びを表すイメージになった。

こうした、新しい解釈が生まれたらどうなるかというと、さらに曲が好きになりました。 実際に物語の一部という狭い領域を受け持ったことで、その曲からかなり具体的なイメージを感じるようになったのです。 本当にテンションがあがった。

LiSA自身の持つ歌のクオリティの高さ

久しぶりのバラードを聞いて確信したんですが、明らかに歌うまくなってます。

バラードでの高音の安定感だって素人の自分が聞いてわかるぐらいうまくなってるし、 他の曲もずっと動きまわっているにも関わらず、全くぶれてるように感じない。 歌だけみてもうまくなっているとわかるのに、それだけじゃなく歌と合わせてギターをいれたり、楽器も挑戦。

明らかに音楽として完成度があがっている。 トップアーティストとはそういうことなんだなと思いしる安定感を味わえました。

ライブ自体の価値

僕はLiSAのライブが作る空気感がとても好きです。 自分らしく生きて,人間関係が悩みながらも夢をみて,それでも、毎日を肯定して、 前に進むLiSAのその姿見れることが非常に好きです. LiSAと一緒に盛り上がろうとしたくなる空気が非常に好きです。

単に曲を聞くだけなら最高の音を重ねたCDには勝てないのかもしれない. でも、ライブに参加して、肌で、カッコいい曲とその曲を歌うLiSAを感じることで 勇気をもらえました.

ライブに参加した後、今日もいい日だ,明日からも頑張ろう. 本当にそう思えるのです。

だから僕はLiSAのライブを疲れている人にこそお勧めしたい。

今回も元気をもらえました。明日からまた、自分も頑張ろう.

冴えない彼女の育てかた 11巻

ついに,加藤ルートだああああああ!!!!

一読しただけですが,加藤押しの僕としては最高以外何も言えません

そもそも表紙からしておかしいんですよ. 本当に.みただけでこっちもおかしくなってしまう.

ちょっと恥ずかしがる表情. それと,一緒に書かれた,帯のセリフ

「嫌なところ,見せるよ?倫也くんだから……」

キュンキュンするしかないじゃないですか.

態度ではいろいろしゃべっていても,言葉ではほとんど思いを伝えていなかった加藤が ついに……

その確信めいた予感だけですら,不覚にも,ドキドキする. そんな感情が存在していたことに驚きすら覚えるほとです.

表紙だけでもすごくテンションが高いのに,1枚ページをめくってみたら…・

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

言葉にならない声が生まれる瞬間を味わいましたよ.ええ. 加藤押しの人は是非みてみてください.

今見直しても,ジタバタしてしまうぐらい最高です.

本当に挿絵は単なる絵じゃないんですね.

本当にフラットな加藤
少し行動に思いがのっていた加藤

10巻分,時間をかけて作ってた想い. その想いを切り取るから,絵がこんなにも,はっとする程のかわいさになるのです.

もちろん面白いのは絵だけじゃありません.内容も興奮しました.

後半の加藤パートは本当に,最高の加藤です.

ドラマがあるんじゃない,激しい運命があるんじゃない. ただ,本当にただ,しっとりと甘い時間を過ごす.

いつも当たり前にいてくれるるヒロイン シナリオを読みながら,こんなに不機嫌で,理不尽で,ダメ出しばかりで. なのにこんなに一生懸命で,やる気満々に文章を読むヒロイン

そのヒロインが主人公に言うのです.

別に,告白なんていらない.
ただほんのちょっと,好きになるきっかけでいい.
何気ない言葉が欲しいの.
え?そんなんで好きになっちゃうんだ……って,
そんな言葉がほしいの

こんなデレ,他にないよ. ヒロインの最高のおねだりだよ.

はぁ.いたすぎて,いたすぎて死にたい.

ただ,ただ,加藤にゆっくりと萌えることのできる最高のシナリオでした.

興奮しすぎて,全巻読み直したくなってきた.

数学ガールの秘密ノート/やさしい統計読んでみた

久しぶりのブログです.

文章は昔よりも書いてるのですが,ブログに書く適切な分量のものがなくて, 滞りがちになってます.

今回,いいものがみつかったので,ブログに紹介してみました.

テーマはタイトルにしましたが,これです.

内容

平均,中央値,最頻値,偏差と仮説検定の基本ぐらいを解説しています. 内容は一度真面目に読めば理解できるぐらい噛み砕いてくれていました.

特によかったのが仮説検定の話.

数理モデルは数学にしか正しさを保証していません. そのため,コインを1万回投げて全て表を出ようとも,それは珍しいだけです.

これは,もし,コインに細工があって必ず表が出るようになっていたとしても,そのことを証明できないことを意味しています.

コインであれば,人工的なものなので,怪しいと直感的に気づきますが, 自然界のものを数理モデルにする時,そのモデルの正しさは誰も保証してくれないし,怪しいという感覚も誰も持っていません.

そのときに仮説の誤りを判定する基準として,統計学では,帰無仮説と有意水準を用意します. つまり,有意水準を超えたら,この仮説や数理モデルは間違っていると判断しているわけです.

雑に書きましたが,この本では,『絶対に正しい』と保証できているものと『正しいと仮定』しているものを分離して書かれています. これは僕にとって,とてもありがたいことでした.

たいていの工学系の本や新書を読む時は,主張はわかってもどこまでが正しいと本当に言えるのかは自分で必死に考える必要があり,しかも本気で細かくチェックすると最初の段階で間違っている場合が多くて,ストレスが貯まるのです.

そのストレスを解消してくれているという意味でも非常によい本でした.

世界観

一言で言うと,ラノベに慣れている世代なら簡単に没入できる世界観.

直感系のユーリ,ドジっ子感のあるテトラちゃん,天才肌のミルカさん.

どのキャラもラノベにいそうで,無理矢理感がない.

それでいて,話にご都合感があまりない. 話に無茶がないから,簡単に見えるけど,この構成はすごくうまい.

特に本質をつく天才ミルカさんを使って,話の難易度を変更させるのは見事な方法です. 僕の中で,戯言シリーズで,哀川潤を使って最後にオチを解説させてる所とリンクして思わずテンションがあがってしまいました.

印象に残ったシーン

ユーリが最頻値,中央値,平均値では区別できないグラフをみつけて,問題を解説するシーン.これはすごく印象に残っています.

問題を考えている最中の描写

新しい問題を『考える』という行為を髪の毛の色を使って美しく書いてくれている.

これがすごく嬉しかった.概して研究者は美しく書かれないものです.転じてものを考える時を美しく書かれるものは非常に少ない.

でも,僕は新しいものを考える時を,一番人間らしく,尊いものの一つだと思っています.

だから,結城先生程の人が,考えている姿を美しく書いてくれたことがとても嬉しかった.

問題の解決が指すもの

今までの情報では区別できないグラフをどう区別するかという問題が出てきます. 今回は,偏差を使って区別できるようにします.

実は,すごく一般的な方法な方法なんじゃないでしょうか.これ.

情報に対して,それを表す簡単なものを得たい→何らかの不変量を得る

その不変量でわからないものを知りたい→新しい不変量を得る

これは(数学の)研究における当たり前のプロセスです.

例えば以下と同じです.

位相空間を表す(同相を区別する)簡単なもの→連結成分で区別できる.
連結成分でわからないものを知りたい→ホモロジーの誕生

少なくとも,数学において,当たり前に行われています. この本を読んで初めて,ものを考えるとき一般においても,正しいことなんだろうなと思えました.

まとめ

あまり知らないものを小説チックに読見たい時にはいい本だと思います. 説明が痒い所に手が届くものになっているので,非常によい本でした.

快盗天使ツインエンジェル10周年記念イベントに参加してきました.

ついに,行ってきましたーー!!!

twin-angel.com

ツインエンジェル自体は全然知らないという糞状態ですが, ゆかりん能登くぎゅ,ほちゃ,ゆずねえの5人+檜山と聞いて我慢できず参加しました.

全く内容を覚えていない出演人

10年の前のことですからね…. 思い出を語るコーナのはずが皆覚えていなくて・・・ まさか.こんなに覚えていない芸をするとは思いませんでしたが.ニコ生でよくあるテンションでゆっくり遊んでいましたね.

ナマで見るとかわいさも込みでとても楽しかった.

新規作品に向けたスタッフトーク

これも面白かった.プロデューサのさくさくした感じで, がんがん新しい情報が出てくるのが楽しかった ゲームのPVよかったし,時間があったら買おうかな

生アフレコ

これが完全に画期的だった.声は声優さんがあてて,きぐるみが全員演技するというもの.なんでこんなことできるんだろうと思いながら,みていました.

檜山さんが相変わらずイケボだった.

鉄板のクイズ対決

ほっちゃんが真剣に勝ちに行くのに勝てない感じがめっちゃかわいいんですよね. なんで40歳なのに,あんなにかわいいんだろう.ほわ.

ライブパート

実は曲を知らないんです.相変わらずのave-new感があって楽しかったんですが,極をほとんどわからなくて,少し寂しかった.

まとめ

声優さん達も鉄板感があったり,スタッフが話したりファン層が濃いのを想定した作りになっていたと思います. それでいて,うまく話してくれるので,とても安心して楽しみました.

欲を言うならゆずねぇとほっちゃんがもっと話してほしかっけど,それは今度のFCイベントで補うことにします.

言の葉の庭

最近君の名はがブームになっていますね. 君の名は自体も面白いんですが,今のブームには少し不服があります. というのも,私が一番スキな,新海誠監督の作品は『言の葉の庭』なのです.

この事を主張していたら,こんなブログを書いてくれました.

take-she12.hatenablog.com

これだけしてもらったのだから,私も何か書かないとと思い,言の葉の庭の感想を書いてみました.

雨の描写

言の葉の庭,一番最初の魅力ポイント.それが雨の描写です. 空から降ってきて,水面に跳ねる水の描写,最高じゃないですか? ぽつぽつの弱い雨,激しい雨が霧のように作られる姿,まるで水が生きているみたいで,とても美しい. これを見てるだけで心を奪われる.

最初の独白

雨が好きな理由をゆっくり語るシーン.これもすごく好きです.ちゃんと好きな理由を説明しましょう.

  1. 思わず納得する雨が好きな理由.
    普通,雨は嫌いじゃないですか?じめじめするし,荷物も増えるし… そんな本来嫌うはずべきものを,好きな理由をさらりと納得させてるんです. しかも,その理由が非常に納得しやすい. 空の遠い様に自分の夢の遠さを重ね合わせている.だから,夢を少しだけでも,近く感じさせてくれる雨や雲が好きなんですよね.

  2. 独白の雰囲気 現実のつらさを淡々と説明するあの言い方が非常に好きです.セリフなんだから喋るシーンがあってもいい.でも,あれは瞬間を切り取ったわけじゃない.今ずっと感じること,常に寄り添わざるを得ない日常の空間. 日常のどうしようもなさとそれに対する諦念がにじみ出る独白で非常に好きになりました.

出会い

非日常との遭遇.しかも,それがお姉さんというのが最高です. 足の艶めかしさなんて,もうドキドキ. あの瞬間に,この人のための靴を作りたいと思ったんじゃないですかね. それは,自分の作ったもの(≒自分)が常に憧れの人とともにありたいという願望でもあり, これほどの人にふさわしいものができれば,自分が靴職人としてやっていけるのではないかという期待でもあるように感じました.

靴職人になりたいという意思

なぜ,靴職人になりたいのだろう?それはよくわかりません. 僕はこれは設定上の理由かなと感じました. 雨を肯定的に捉える以上,外で雨が現れる. 雨で濡れた足にFocusさせるのに靴職人が最適なのではないかと感じました. 後は靴が足,つまり,活動し,変化を促す存在を支えるものであることが靴を作りたいとする理由なのかと感じました.

ゆきの先生の描写

これが僕の中ですごく好きなものの一つです. 最初はすごく完璧かつミステリアスな女性として描かれていませんか? 初めての出会いや,その後の靴の採寸をしているシーン. 多分これは,主人公目線でみてるから,だから,完璧にかつ,かわいく描かれているように感じました. それに対して,後半はどんどん先生目線になっていく. 私嘘ついてるって自己嫌悪に落ちていく姿とか,可愛くて大好きです.

独白全体

この作品って独白がすごく多くて. 今が一番人生が楽しいかもしれない,とか,27歳の私は15歳のころから何も変わっていないとか その思わず出た,心の本音をうまく使うのがとてもきれい. この言葉と背景だけでストーリを構成していく箇所がとても好きです.

告白のシーン

ゆきのさんじゃなくて,先生でしょ.

悶ました.僕はゆきのさんは,主人公のことを好きだったと思っています. その一番の理由はこのセリフ

今まで生きてきて今が一番幸せかもしれない

それを二人ではもったときです.このセリフは相手への信頼,愛情がないと言えないセリフ,つまり,相手を好きじゃないと言えないセリフに思えました.

でも,27歳のゆきのさんは,15歳の現実を知っている.

  • その頃の恋の淡さ
  • 四国との遠さ
  • 27歳と付き合うことの辛さ

それを知って,相手のためを思って断った.そうやって無理して好きじゃないふりをしたシーンに見えた.だからとても辛く,相手がいなくなった後,思わず追いかけてしまったと思っています.

ちなみに,その時靴を履いていなかったのは,主人公の存在が靴と同じ,つまり当たり前に自分のそばにあり,支えてくれるものであり,それを失ったということをあんに表したいのかと思いました.

大事のことは絶対に言わないで自分は関係ないって顔してずっと一人で 生きていくんだ

これもささった. 子供からみた大人の典型的なイメージ.

この時,主人公はどういう気持だったのでしょう?

相手を否定して,自分の正しさを認めたかった? 単純に大人への不満を述べた?

そのどっちもがあるように見えました. ただ,言えるのは心の底ではゆきの先生が好きだったんではないかと. そうじゃないと抱きついた時に受け入れられないと思うので.

おわりに

この恋は実るのでしょうか? 僕はどうしても実らないと思ってしまいます.あの頃の,青春の1ページ.あんな先生がいたな.そういう気持ちになるかと思っています.

そうやった,青春の1ページを切り取られたのがこの映画なのではないかと思います. そんな青春ですら,恋が実るとも限らない. この後もいろんなものを失い摩耗していくのです.

だから,今という1瞬を貴重にそしてまっすぐ行くべきだと言っているように感じました. 逆にそうやって閃光のように燃えない人生なんてなんの価値もなく,死んでいるのと同じだとすら感じてしまい,翻って,無価値な人生を送っている自分が死にたくなる衝動にかられます.

今を後悔せず,昔を慈しみつつ,生きていけたらいいですね.