竹林のゆとりブログ

山奥で生活し、日々の思いをつらつらと書くブログ。 IT、数学、アニメなど。

冴えない彼女の育てかた1巻感想

冴えない彼女の育てかた1巻の感想を書きます.

これを書くのは,本当にすごく緊張します。

どこまで、かけるかわからない。
書いても面白さが伝わるかもわからない。
でも、誰かに言いたくなるほどに好き.

そんな気分で書いてます。面白さが1%でも伝わりますように。

注) 完全なネタバレです。ネタバレをみたくない人はみないでください。

きっかけから、始まりへ

冴えない彼女の育てかた』は、同じ学校にいる4人+αでギャルゲーを作ることをテーマにした、 学園ものです。

1巻では、主人公がゲームを創ろうと決意するところから, 実際にゲームを創るチームができるまでが描かれています。

1巻かけてじっくりと,今後のための下準備をしてくれています.

テンプレ的展開の強み

この小説は,複数のヒロインすべてを攻略するギャルゲーでは、あるあるなテンプレート展開で話が進みます.

前半: いわゆる,日常パート. たくさんのネタを交えたコミカルな会話が中心、 ただ面白いだけじゃなく,言葉の応酬から少しずつ,キャラの持つ個性や主人公への想いを感じ取る。

後半: 大きな問題が発生!.苦労しながらも,問題を心ひきこまれる展開で解決し,ヒロインとの仲を深める。

本当にあるあるですが,『冴えない彼女の育てかた』はこのギャルゲー王道展開を全力で活かしたストーリーになっています。

前半では,メインヒロイン3人と様々な状況でコミュニケーションをとります。 会話ごとに少しずつ、設定がわかってき、ヒロインの輪郭が見えてきます。

  • 表面上は完璧なお嬢様.実は既に主人公にデレデレのツンデレヒロイン。
  • 成績優秀で,ゴーイングマイウェイなお姉さん.でも,愛の深いヒロイン
  • 冴えないメインヒロイン

どのヒロインも魅力的で、読みながら,この子たちと学校に通いたくなりました.

冴えないヒロイン

この小説の特徴の一つが冴えないヒロインです. これまで存在しなかったであろう"冴えない"という属性。

リアクションがうすく、特徴をつかみづらい。感情の起伏が薄い。そういうヒロイン。 というか、これだけ読むと本当にヒロインなのかと疑いたくなります。

例えば,寡黙なら、寡黙さが特殊さとなり、個性となります。
有名な科目キャラをあげると、涼宮ハルヒシリーズの長門エヴァ綾波レイ等がいます.
つまり,有名どころにいるぐらい、寡黙は一種の個性として確立されています.

でも、"冴えない"は"寡黙"でも、"地味"でもない。

話をふると、普通に返す。ただ、普通な分ちょっとしたドキドキがない。
これがどんなデメリットかは,普通じゃない例をみて説明しましょう.

例えば,ツンデレ少女のツンとデレの合間をいききする心の動きを思い浮かべてください。 めんどくさいですよね、けど、その起伏の激しさが、愛情の重さがかわいさという武器になる。

冴えないはその逆なんです. このヒロインは小説で表現できるようなキャラの魅力が全然ないように見えるんです。

そんな一見残念なキャラがヒロインにいる.しかもどうみてもメインヒロイン. メインヒロインということは、可愛くなるということ。この子が化けたときどうなるのか、それが全く想像できなかった.

だからこそ、このヒロインが可愛くなったとき、どうなるか,それをみてみたい。

そんな気持ちでしょうがなくなってしまいました。

画像を見ると、ただの超絶美少女だが、そこは触れないでいただきたい。

展開の面白さ

前で王道テンプレを使っているという話をしました。 王道テンプレを使っているということは、 どんな問題がおきるかと,それをどうやって解決するかが、見所なわけです。

今回の話では、問題が3つありました。

  • 問題① 作りたいゲームが見えない。
  • 問題② メインヒロイン、加藤がゲームを作ることにやる気がない
  • 問題⓷ ヒロイン二人がゲームを手伝う気がない

この問題に対し、主人公は以下のようなプロセスで課題を解決しようとしました。

  • 問題①の対策を検討
    問題①に対し、自分で、何を作りたいかを引きこもって考えます。 
  • 目標を設定
    ゲームを作りたいと感じた背景まで振り返り、"ゲームの中で加藤に最高のヒロインにしい"というゴールを明確にします。
  • 答え①の用意
    そのゴールに向けて、具体的なシーンのテキストを用意し、ストーリの方向性を示します。
  • 答え②、③の用意
    問題②、③を、答え①の質の高さで、解決しようとします。

問題解決の方法が自然で納得のいくものだったので、読む側もうまくいきそうという期待と喜びが芽生えます。 また、しばらくの間主人公の思考を追っているので、主人公に感情移入した状態で展開を読み進めることになります。

しかし、実は…

          

         

      

問題②は解決されていたことが発覚 します。

加藤が、主人公が悩んでいることに気づき、自分から行動してくれているのです。 しかも、残りのヒロイン二人に協力をお願いし、問題③も解決しています。
どうお願いしたがは不明ですが、一番モチベの低いと思っていた、メインヒロインからの説得に簡単に折れたのでしょう。

そして、ヒロイン3人側でも、問題①に対しても、解決しようとしてくれます。

最高にかわいいヒロインのモデルに加藤がなり
最高にかわいいヒロインの言葉を詩派先輩が作り
最高にかわいいヒロインのデザイン(服)を英梨々が作る。

主人公に対して、"リアル"で、最強のゲームの体験版をプレゼントするのです。

しかも、問題①に対する目標はお互い同じ、冴えない加藤を、最高のヒロインにするゲームを作ることです。

普段は絶対言わないセリフをいう加藤のかわいさに萌え、 普段と全く違う演技をやりきってくれる加藤のやさしさに感動するのです。

まさに、この世界はあなたが思うより、ちょっとだけ、優しい のです。

読み終わった後、穏やかに幸せになれました。

今後の話の展開

この時点では、話の筋をどう通していくのかいくらでも先にすすめる気がしました。

  • 加藤をもっと、かわいくするのか。
  • 実はもとともかわいいというオチになるのか
  • トゥルーヒロインは誰なのか?
  • このゲームサークルで、どんなゲームを作るのか、どういう方向性のコミュニティになるのか

すごく、転がしやすい状態で何が起きても不思議じゃないんです。

それが続きを読みたいと思わせる魅力に感じました。

余談

失礼ですが、一巻はまだまだ、発展途上です。
というのも文章が小説というより、ゲームなんですよね。
地の文が少なく、会話が多め。 ・・・が多かったり、ト書きみたいな設定文が現れたり。
正直、読みづらかったです。 それでも、読みづらさを無視できるぐらい設定と展開が面白い。
2巻以降はそうした読みづらさもどんどんなくなっていきます。

まとめ

ギャルゲーを作る話ですので、人を選ぶかもしれません。
ですが、ヲタクコンテンツが好きで、主人公に感情移入できるタイプにはたまらなく最高でしょう。

余談その②

表紙がなんでえりりなんだーーーー!!!!!