読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

竹林のゆとりブログ

山奥で生活し、日々の思いをつらつらと書くブログ。 IT、数学、アニメなど。

UFOの日だったので、イリヤの空、UFOの夏を読みなおした。

6/24はUFOの日だったみたいですね。

ぐぐればすぐ出てきますが、はじめてUFOがニュースになった日です。

UFOの日といって最初に思い浮かぶのはたった一つ。

イリヤの空、UFOの夏

青春ラノベの古典的傑作。 もう15年程前ですが、6/24日当日は電撃文庫のHPでも宣伝があったみたいですね。

見た目も言葉もどこか弱気な主人公、浅羽。
自衛隊で育てられた世界の秘密を知る少女、イリヤ
そんな二人がひょんなことから出会い、恋に落ち、世界の運命を決める、ボーイミーツガール作品。
まさに、当時を表すような、気の弱い主人公の世界系の話。

読み直してみると、思うものって違うんですね。

以下、ネタバレです。そして途中から妄想が入ります。

文章がすごくきれい。

めちゃくちゃ気持ちがいいぞ、と誰かが言っていた。 だから、自分もやろうと決めた。 山ごもりからの帰り道、学校のプールに忍び込んで泳いでやろうと浅羽直行は思った。

事実だけでいえば、最後の文だけでいい。でも、最初の二文を加えることで、主人公の感情の推移が読みやすくなってる。 一文目が"プールに忍び込むのは気持ちがいいぞ"と誰かが言っていたじゃないのがいい。 気持ちいものがある⇒だからやりたい⇒具体的には…という考えが読みやすい。 プールだからやりたかったわけじゃない。最後に好き勝手楽しいことがしたくなったっていう躍動感が最初の3行から読み取れた。

そのあと、出会うまでの動きの描写が巧みです。しれっと時間を書いて置き、わずか一時間の逢瀬。 そのあと世界を変える、でも当時はなにも思わず、ただの正義感や楽しさによる行動だった。

主人公が何を思い、空気がどうなっているか、それを表現する地の文が豊富で、本当に主人公と同じ目線に入れる気がする。

ストーリー読みしかしていなかった当時には気づけなかった話。声に出して読み直したくなる文章でした。

最終巻・・・最終巻の話。 初めて読んだ当時はどうしても受け入れられなかった。

世界系は最後にどうしても世界に関わる重い選択をする。 この話は学校で、安全な世界の中で、不器用に生きてる青春感がすごく好きだ。

逆に、世界の終わりに近づいてからは嫌いだ。 最後の逃避行も、終わりもどうしても好きになれなかった。

悲しい結末を受け入れたくなかっただけかもしれない。

青春に存在しないはずの死の香りが

敵が来た結果、より仲違いした世界が

誰も知らない希望が、すべての期待が呪いなりイリヤに押し付ける世界が

どうしても、認めたくなかった。その青さは今もある。 ただ、世界ってそういうもんだよなと思う嘆きも今はある。

今読むと、痛いほどリアルだった。

主人公が結局、榎本を殺せなかったことも、その甘っちょろさが自分の限界だとみせつけられるようで、痛かった。

なので、最後はこう言いたい。

空にかえった、イリヤが幸せであること。 浅羽からの愛を受け取った、イリヤが幸せであらんことを。